2006-01-01から1年間の記事一覧

King’s Men 3

『王の男』のパンフレットには、東京大学大学院教授のYという人が舞台となった15世紀から16世紀の朝鮮王朝の歴史について、解説を書いている。それは素人にもわかりやすく丁寧に、またいくら一般向けとはいえ、学問的な厳密さを失うことなく(と、そう思わ…

硫黄島に上陸できず

30日に近くのシネコンに映画を観にいった。『硫黄島からの手紙』を観にいくために。しかしチケットを購入できず。かわりに『鉄コン筋クリート』に変えた。やはり「いおうじま」とは言えず(ちなみに私のコンピュータは「いおうじま」で入れると一発変換で「…

King’s Men 2

この映画の劇場用パンフレットには、よくあるすりかえが二つある。ひとつは、誰でもが目に付くもの。もうひとつは、見過ごされてしまうもの。ともにクリシェイだが、映画の評価にもかかわるものなので、見過ごせないのだ。 主役のチャンセンに扮するカム・ウ…

King’s Men 1

宇宙人ジョーンズ(トミー・リー・ジョーンズ扮する)のTVコマーシャルの言い方をまねれば、“この惑星の韓国映画『王の男』は泣ける” あれは宇宙人でも泣ける映画だ。泣ける映画というようには宣伝していなかったので、最後に泣いている自分がいるのに驚いた…

抹茶と番茶

O様 無事に帰宅しました。京都のおみやげを買うのにつきあってもらい、ありがとうございます。 抹茶編 そのとき京都駅の伊勢丹の地下で、抹茶を買うのをみられてしまいましたが、抹茶は、今年の3月京都に行ったとき、京都の喫茶店(数多い京都のコーヒー専…

ターキーの焼き方

いまこの記述を呼んで、ターキーを焼こうと思う人は、いっておくが手遅れである。ターキーは通常冷凍で売られている。解凍には時間がかかる。いまから解凍しても、調理できるまでに身が柔らかくなるのは25日のクリスマスの夜くらいだろう。出来上がる頃には…

ロスト・イン・トランスレーション 2

前回16日に、立派な翻訳というのは、ヘーゲルを美しい日本語を駆使する立派な大学教授にしてしまうものだという喩えを使った。とくに他意はないとして。 他意はないものの−−そろそろ時効なので語ってもいいと思うのだが−−私はかつて大学入試の小論文の採点を…

ロスト・イン・トランスレーション

T様 御翻訳をお送りいただき、ありがとうございました。 大学のほうで受け取りました。 さっそく読ませてもらいました。 翻訳のうまさに圧倒されました。 これはお世辞でもなんでもなく、ほんとうにうまくて、 語っているのが外国人であることを 忘れるほど…

文房具

以前、イアン・マッキューアンの小説『アムステルダム』を小山太一氏の名訳で読んだとき、その作品のなかで、ある特集プロジェクトを推進いていた雑誌社の記者たちが、最後にそれが頓挫して、それ以前の雑誌の通常の特集にもどるとき、思い思いに出した企画…

欧米か

日曜洋画劇場で『ラストサムライ』を放送していた。 物語の違和感は、おそらく重厚な映像によって消し去れらるかもしれないが(そんなことはないか)、しかしやっぱりおかしい。 その最たるものが、勝元こと渡辺謙が最後に死ぬ場面。トム・クルーズの手を借り…

暗い日曜日

本日、訂正を2点。 訂正 1 硫黄島 本棚を整理していたら、城山三郎『硫黄島に死す』(新潮文庫、1997)が出てきた。短編集である。表紙やカバーにはルビがないが、当該作品のタイトルページ、文庫の解説、奥付に「いおうじま」とルビがふってある。それが正…

展覧会の絵

西洋美術館でのベルギー王立美術館展が明日10日で終わると気づいて、雨の中、上野まで出かけた。東京で10日終わってしまう展覧会の宣伝をするつもりはないが、16世紀から20世紀までのベルギー絵画の流れを70点あまりの油彩画と10点あまりの素描でみせるとい…

ある編集者への手紙

Y様*1拝復*2 丁寧なお手紙をいただき、ありがとうございました。 『***』、無事に出版ということで、お慶び申し上げます。 私の名前が訳者あとがきに載っているようですが、名前を載せないようにX*3さんに強くお願いするつもりでしたが、大学の教員の名前…

ハード・アカデミズム

昨日の大学院の授業で参加者の大学院生に質問しようとして、しなかったこと。 はい、要約そのものは、よくできていたと思います。もちろん完璧を目指すならば、全文翻訳するしかないし、そうなると要約ではなくなるので、どうしても省略はやむをえない。だか…

ふたつの映画

本日も昨日と同様に近所のシネコンで映画をみてきた。シネコンは東京都内になる。ふつうは東京以外のところにシネコンはあるものだが、私の行くところは、東京都の区内にある。まあ辺境地域と思われているのだろう。 昨日は、最近、少し時間ができたので、い…

動体視力

Y田 さま 先日は、ひさしぶりにお会いすることができ、 研究室で時間的制約のあるなかで すこし話しただけでしたが、 有意義な時間をすごすことができました。 そのなかで触れられていた映画『父親たちの星条旗』、 私もようやく観て来ました。 たまたま買っ…

Happy Birthday

『Mr ビーン』シリーズのなかでビーン(ローワン・アトキンソン)がレストランで一人で自分の誕生日を祝うエピソードがあったが(タルタルステーキが食べられなくて大騒ぎするエピソード)、まあそれと同じで、私も一人で誕生日を祝う。とはいえ祝うほどのこ…

マイケル・カニンガム講演会

作家のマイケル・カニンガムが現在、来日中。昨日、東京大学で行った講演を聞きには行かなかった。だから、なにも書くことはない。 ただ、これまで三作が翻訳されているのだが、カニンガムがゲイ作家として、それにふさわしく扱われているのは、『この世の果…

私は診断書を忘れた

**君、ここに書いてあることは、事実だよ。まあ初期には、意図的に虚構か事実かをぼかしたところもあるし、イニシャルが機械的であったり実在の名前を反映したりして混乱したかもしれないけれども、ここ2ヶ月はすべて真実。**山の与太話とはちがうのだか…

盗作の森

20世紀のことだが、ある大学の大学院の授業(非常勤だったが)で、新歴史主義関連の論文を集めたアンソロジーを教科書として使ったことがある。 参加する院生は、担当論文を決められ、その論文の内容をまとめ、気づいたことをコメントするという形式で授業は…

神話作用

以前、八王子にある大学で非常勤で教えてた頃のこと。第二部の授業を終えて、キャンパスから最寄の駅まで運行されているマイクロバスに揺られていたときのこと。当然、マイクロバスには授業を終えて帰宅するほかの教員もいる。その日は、経済学部の先生たち…

デビルマン

たぶん20世紀のことだったと思うが、NHKの衛星放送で不定期に放送されている漫画夜話において永井豪原作の『デビルマン』をとりあげたことがあった。漫画夜話は月曜日から木曜日あるいは水曜日まで連続で夜の時間帯に生放送されるシリーズである。毎週ではな…

翻訳者は裏切り者

アマゾンで、サイードの『フロイトと非-ヨーロッパ人』の翻訳書の頁をみていたら、読者からの評価が低いことを発見した。その翻訳の日本語に対してである。 まあ、こんなことを書くと、私自身の翻訳だって、どこかのサイトでは、ぼろくそに書かれているかも…

ビューヒナーにはいつも先んじられ

岩波文庫の新刊ビューヒナー『ヴォイツェク、ダントンの死、レンツ』岩淵達治訳を、購入した。というか10月に出版されていることを知らなかったのである。偶然、見かけた。ビューヒナーとの関係で、私はいつも遅れている。 『天才柳沢教授の生活』のテレビ版…

悪魔の発明

今日は、朝のワイドショー(26日日本テレビ)で、世界一の移植手術医師(日本人)の活動を紹介していた。みていてだんだん腹が立ったので、書くことにする。べつにその医師に反感を抱いたためではない。移植手術をめぐるシステムそのものが、あまりにも愚…

劇場消失

三百人劇場で『夏の夜の夢』を見てきた。三百人劇場も実は久しぶりだったのだが、劇団昴のシェイクスピア劇は、いかにも芝居を見た(よい意味で)という感じで、心地よかった。昨年池袋の芸術劇場中劇場でみたロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの、ごみ置…

学会スキャンダル(付録 アイドル系)

*藤 さまメールありがとうございます。 スキャンダルというタイトルだったので、 わくわくしながら見ていたら、 *橋という名前があったので、これは さぞかし学会の暴れん坊の本橋氏のスキャンダルか、 あるいは私の同僚のT氏の公金横領発覚か、 H氏の愛人…

会長選挙

理事選挙には、投票用紙が来ているにもかかわらず、気づかず、投票できなかったので、今回は、会長選挙用の投票用紙が届いたので、その日のうちに返信(つまり投票)した。私が選ばれた理事は、得票順位が示してあって、私の場合、なんとまあ中途半端な得票…

理事になることにした

10月12日だったような気がする。記憶喪失気味なので、ちがっているかもしれない。午後8時から8時30分のあいだのこと。これも記憶が定かでないが、この時間帯であることはまちがいない。 私のところに珍しく電話。最初、声だけからでは、相手がわからず。名前…

村山 敏勝 氏 追悼

村山敏勝氏が急逝された。思いがけない死に誰もが驚いている。 原因、その他は、情報が錯綜している。私は真相を知らない。 私のところには間接的にしか情報が伝わってこなかった。つまり私に対して直接伝えてくれる人はいなかったが、私の含まれるメーリン…