あやまち


あれからまだ4年しかたっていないのかと、感慨をあらたにした。


もともと埼玉県生まれなのに、東京在住の二人の人物に対して、埼玉県生まれではないのに、埼玉県に住んでいる私が、最近の県知事選挙の話題に触れ、埼玉県を去ったふたりに、まあ、私が投票した人が県知事になったと、そんな話をしていたことを思い出す。あの時は、横浜の中華街に行く電車の中での会話だった。そしてあの頃は、まだ中華街が終点となる駅がなかった。ほんの4年間の間に、ずいぶん変わったものだと思う。


今回の参議院選挙で丸川珠代に投票した選挙民は馬鹿だと思ったが(いくら自民党支持者でも、あの不祥事には見切りをつけて、もう一人の自民党候補に投票すればよかったのだが、それをしない人間が多いとわかって、かなりあきれたが)、いまから思うと、4年前に上田知事に投票した私も同様に馬鹿だった。冷静に判断すれば、絶対に票を与えてはいけない人物だった。ただ当時、土屋知事という、私の大嫌いな知事の再選を阻むというイメージもあり(実際には土屋前知事は辞職して選挙には出馬しなかったのだが)、また民主党出身ということもあって、野党的な立場にいたから共感したということもあった。


しかしその政治姿勢を判断すれば、自民党以上に保守的であり、4年前にそれを見抜けなかった私の無知を恥じることになったが、残念ながら、今回は、有力な対立候補が出なくて、県民の関心の低さを反映して投票率も最低だったのだが、また私自身、今回はめんどうなので棄権しようと思ったが(とはいえ私の住んでいるところの目と鼻の先に投票所の小学校があるため、投票には行くことにしている)、それでも私はこいつだけは許せないと思って、共産党系の女性の対立候補に投票した。


まさか『風林火山』を見ている途中に、画面に、上田前知事の当選確実の報が流れるとは思わなかったが。まあ一千回投票に負けたとしても、私は上田にだけは投票しないだろう。