2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

アカデミー賞

スコットランドの黒い王様アカデミー賞の発表があった。スコセッシ監督の『ディパーテッド』が四冠?あんな屑映画のどこがアカデミー賞なのだ。だいいちリメイクの映画じゃないか。リメイク映画がオリジナルを超えることもある。だが今回はオリジナルを越え…

『コペンハーゲン』長編演劇を読む 1

長編戯曲を読むシリーズの第1回がこれでは、拍子抜けかもしれない。だいいち長くない。上演不可能なほど長い戯曲を読むシリーズ? 上演可能ではないか。日本でも3月に公演(再演)がある。 まあ手始めに通常の長さの戯曲からはじめてもいいと考えた。ただ…

華麗なる一族 ハムレット2

たとえばコンパが遅くなって、彼が最終電車に間に合わなかったから、君にのところに泊まりにいくとして、なぜ、あなたの父親や母親の許可が必要なのか。君は30歳にもなった男性だというのに。つれてくるのは同じ大学の男性の院生だというのに。 つまり彼は遠…

ナイトメア 7 夢一夜

いままでどうして気がつかなかったのだろうかと、不思議な思いにとらわれた。音が聞こえてくるのだ。最初ノイズかと思った。ぶ〜んというノイズ。だがそうではなくて、なにかメロディーをもった楽曲の断片のようなものだった。しかし、最初のノイズかと思っ…

そうだ京都へ行こう

JR東海の「そうだ京都へ行こう」の新作は、京都の春の上賀茂神社をフューチャーしたものだが、色彩が乱舞する天国的な春景色を見て、私はつづくそう思った。昨年の十二月、私たちは吸血鬼であった、と。 昨年12月のクリスマス直後に京都の知人を訪問した。…

チョコレート

それから チョコレートありがとうございました。 最初、おみやげとして落雁をいただいたので、 また落雁とは、趣味がジジババ臭いと思いつつも、 仏壇のお菓子にでも置いておけばいいかと判断したら、 なんと、チョコレートの落雁。チョコレートを混ぜた落雁…

宇宙飛行士の妻

Tさま 返事が遅くなり、お詫びします。 本日まで、卒業論文の口頭試問でした。 今年は、私の指導学生が例年になく多く、 さらに新設コースも募集したので、 そのためにも卒業論文、修士論文など 英文科学生(ならびに大学院入学希望者)の卒論、 新設コース…

Mr Norris

本日は卒業論文の口頭試問だった。 ある卒論に関連して、昔のことを思い出した。私が英文科に入学した頃(それは現在教えている大学とは違う大学だったが)のこと。国立大学だが、教養学部がなくて1年生から専門課程に編入されたので、英文科の学生として勉…

欲望という名の電車 5

その人は文学部にやさしい人だった。 その人は文学部にやさしい人だった。昨年7月だったかサザビーのオークションにシェイクスピアのファース・トフォリオの完本が出品されるということで*1、宣伝のために、この際、大学でも購入してみてはどうかと、カタロ…

チューリップとチョコレート

私の研究室は、ドイツ文学科のフロアと同じ階にあるため、ドイツ文学科の学生からは不信に思われているようだ。なかにはドイツ文学科のために私の研究室を奪還しようという、レコンキスタ運度をまでしようとしている学生もいるらしいが、ここはもともと英文…

Lord of Flies

**様私たちの父方の祖母は神官とか巫女とかいう家系ではないものの、 神社とつながりがある家系だと教わってきました。 実は、母方の祖母も防府天満宮の神官ではないが、ゆかりの家の出身だと いわれてきました。最近、父方の祖母に関係があるかもしれない…

働かない

私はアメリカの事情について詳しくないのだが、元プレイメイトのアンナ・ニコル・スミスの急死(2月9日)を知ったとき、ああ、あの彼女が謎の死を遂げたのかと、驚いた。トム・ルッツ著『働かない』小澤英実・篠儀直子訳(青土社、2006*1)を読んでいたら、「…

Jackets

こんなことを書くと暇さえあればDVDを物色しているように思われるが(2月6日の記入参照)、そうではない。久しぶりに近所の新星堂のDVDコーナーをぶらぶらする時間ができただけである。 『ザ・ダーク』*1。ホラーコーナーに置いてあるが、このケースのデザイ…

尺には尺を

今週はほんとうに疲れた。裁判物を、三つも見たからだ。しかも、ブログの内容も審問について書いているし、さらには裁判員制度を拒否すると書いている(匿名のブログなので宣言しても意味がないかもしれないが、私自身は、この宣言を絶対に守る。つま裁判員…

大審問官語録1

この時期になると、大学教員は気が重くなる。卒業論文、修士論文、また大学院の受験生が提出する卒業論文、修士論文を読み、さらに面接試験がある。どれも面倒な仕事だし、面接は神経の磨り減る仕事でもある。 大審問官語録は、複数の教員の発言を集積したも…

コーカサスの白墨の輪 2

2月3日土曜日に、東京国際芸術祭2007の一環で「アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズ ドラマリーディング」に出かけた。演目は『DOE 雌鹿』(トリスタ・ボールドウィン作、小澤英実訳、羊屋白玉(指輪ホテル)演出)。於:にしすがも創造舎特設劇場(廃校となっ…

最悪の星占い

2月6日は蠍座は朝のテレビの星占いによると、運気最低の日だった。で、その運が悪い一日に何が起こったのか報告し記録したい。私は星占いを信じているわけではない。 1)この2月で98歳になる伯母を老人ホームに見舞いに行った。しかし伯母は今日は眠っていた…

コーカサスの白墨の輪1

今日の大学の会議で昨年のある事件のことを思い出した。 大学の研究室から帰ろうとしていたところ、一本の電話。事務の方から大学の女子トイレで事件があった。騒ぎはおさまったが、現在、関係者を引き止めている。どうもセクハラ関係のことかもしれないので…

DOA

この時期になると気持ちが重くなるのは、大学院の受験があり、合否を決めるために、試験の採点とか提出された卒業論文や修士論文を読む必要があり、かなりあわただしく、またむなしい日々を送るというか、むなしい時間をすごさなければならないからだ。 ただ…

欲望という名の電車 4

あれは小津次郎先生の引越しを手伝いに行ったのか、あるいは引越しの下見に、御宅へ伺ったあとなのか?――正直なところ忘れたのだけれど……。その翌日、英文の研究室で先生にお会いしたとき(その頃、私は助手をしていた)、小津先生はおもむろに、私に対して…