やられキャラ

本日、予約注文していたトランペッター社(中国)のホーカー・ハリケーンMk IICトロピカル仕様が届く。


ハリケーンというと、私が子供の頃の戦記物(第二次世界大戦の)では、「太平洋戦争」で日本が緒戦優勢の頃、東南アジアで日本軍に撃破されるイギリスの空軍(イギリスでは当時も空軍といっていたように思うのだが、いま不明)の代表的な機種がこのハリケーンだった。まあ典型的なやられキャラだった。


ただし機体の半分が羽布張りのこの旧式の戦闘機も、簡略で頑丈な構造で、ずいぶん使われたらしく、スピットファイアーが出現してからも、長く前線に留まった。そのため評価は高い。モデラーとしては外見しか興味がないのだが、その猫背の機体はなかなか味わいがあって、模型としての見栄えもいい。近所の新星堂に『空軍大戦略』のDVDが安く売られていたので購入したのだが、DVDのジャケットはこのハリケーンをフューチャーしている。なかなかかっこいい。バトル・オヴ・ブリテン(どこかのアホな翻訳者が「大英戦争」と訳していたやつ)を題材にした一昔前の、だが今も評価が高い戦争映画だが、あの映画のなかでもローレンス・オリヴィエ扮する司令官(だったと思うが、DVDで見直していないので、違っているかもしれない)の乗機もスピットファイアーではなく、このハリケーンだった。ハリケーン、かっこいい。


飛行機モデルで、24分の1のハリケーンは、イギリスのエアフィックス社(最近倒産して、また立ち直った)の古いモデルがあり、それも評判がよいのだが、今回の中国のトランペッターのこのハリケーンは、決定版になるだろう。24分の1というのは、飛行機モデルとしては、超大型なのだが、自動車モデルの場合には、標準スケールなので、適当な車を作って、横に並べると、飛行機の大きさがよくわかって面白い(飛行機は単発の戦闘機でもけっこう大きいのだ)。私はカーモデラーではないが、時には息抜きで自動車も作ってみようかと思っている(まあ、いつのことになるやら、定年後の楽しみかもしれない。定年まで生きていればの話だが)。ただ今回のトロピカル仕様はあまり好きではないので、MkIも購入しよっと。


と思って、ふと、私はこのモデルをいつ注文したのだろうかと気になった。あるいは注文した記憶がないのだが。と思って、書類を調べたら、たしかに予約注文していた。3月4日に。え、3月4日? それって入院する前日じゃない。翌日、近くの病院で朝一番に見てもらおうと、早めに寝たはずで、しかも、食事もとっていないのに……。よくネットで注文する気力と暇があったと、不思議に思う。痛くなかったのだろうか。自分が別人だったようで、怖いぞ。