アールグレイとミルクティー


フェアトレードで購入したアールグレイをミルクティーにして飲んでいたら、ふと気になったので、ネット上で「アールグレイとミルクティー」で検索してみた。


ネット上では、「アールグレイにミルクは合わないですか?」と次のようは質問が寄せられていた。

アールグレイにミルクは合わないですか?


アールグレイのミルクティーが好きです(HOT)。先日友人と紅茶専門店に行って、アールグレイをミルクで、と頼んだら「みっともないことやめてよ」といわれました。


普通はやらない組み合わせなのでしょうか?どのように思われますか?


(補足)お店の人も「え?」というような顔をして「アールグレイはストレートのほうがお楽しみいただけますが・・・」と言いました。それに対して友人も「ものをしらない、みっともない」といったので、私が変なのかな、と思ってしまいました。

これに対する答えは、概ね、「それはおかしい」「紅茶の味と香りを味わうには、ストレートのほうがいいかもしれないが、ミルクティーにしてはいけないということはない」「そもそもアールグレイは、ミルクティーによくあう」「物を知らない、みっともないというような態度をとる友人や店はおかしい」という答えが寄せられていて、この問題は解決している。


私は確かなことは知らないないが、アールグレイには、ミルクを入れないという場合もあるようなのだ。


映画の一シーン。エリザベス・ワーツェルの『私は「うつ依存症」の女』(翻訳は講談社)の映画化Prozac Nation(2001、日本語タイトルは翻訳と同じ)。主役のクリスチーナ・リッチが、店で、恋人の男性と話していると、男性は気を利かして、彼女の紅茶のカップにミルクをいれる。と彼女は、「これはアールグレイよ」と言って、ミルクを入れた恋人の男性をなじる。


ここから二人の関係は一挙に悪化して(まあこの映画のリッチは、終始、ヒステリックに怒りまくっているのだが)、うんざりした男のほうは、ウェイトレスにアールグレイをもう一杯頼む。ウェイトレスがテーブル上にアールグレイカップを置く。するとクリスティーナ・リッチは、そういう問題ではないと、紅茶の入ったカップを、床に叩きつけて割り、席をたつ。ただしリッチがここまで爆発する理由は、何だったのか思い出せない。いま手元にDVDがないので、確かめられないのだが、このシーンがあったことは確かである。なにしろ修羅場であることは強烈に印象に残っているので。


なぜアールグレイにミルクを入れていけないのか、その時はわからなかった。アールグレイのミルクティーにして飲んでいる私が間違っているのかと、不思議に思った。それが正しいことなのか、まちがっていることなのか、よくわからないのだが、ただ、アールグレイにはミルクを入れないという習慣かマナーが存在していることは確かなようだ。ネットでの質問のきっかけとなったエピソード、ならびにこの映画のでのエピソードからすると。


もっとも紅茶にまつわるマナーなんていい加減なものが多くて、ネット上から、アールグレイはアイスティーでもおいしいという情報が得られるが、たとえそうだとしても、そもそもイギリス人がアイスティーなんか飲むわけないじゃん。アイスティーというのは、アメリカ人か日本人くらいしか飲まないでしょう。アールグレイはストレートでというのは、アメリカンな誤解ではないかと思うのだが。