Bread and Butter Pudding


深夜テレビをみていたら、プリントーストあるいはトーストプリンなるデザートが登場していて、どんなものかよくわからなかった。日本でパン・プリンといわれているブレッド・アンド・バター・プディングのことかと思ったが、そうでもなく、トーストの上にカスタードプリンめいたものを置くという。なんじゃい。


ということで、急にブレッド・アンド・バター・プディングが食べたくなった。これは私が作ることの出来る数少ないお菓子で、しかもイギリスのお菓子。イギリスの伝統的なお菓子はいいですよね。素朴でストレートで、私でも作れる。前にトライフル(これも私が作れるお菓子のひとつ。材料さえあれば簡単)をつくって、ガラス容器にレイヤーになったそれを、大き目のスプーンで上からざっくりとすくって、幼い姪(まだ言葉がしゃべれるかしゃべれないくらいの)にスプーンごとあげたら(アルコール抜きでつくっているので、シェリー・トライフルではなかったが)、一口食べた姪が、思わず後ずさりした。こんな贅沢なものというよりも(トライフルは贅沢なお菓子ではない)、こんな横着なもの、おいしいものをただ層にしてつくっただけの、芸も何もないが、でもとびきりおしいものを、食べていいのかと戸惑うかのように。


イギリスですこし高めのレストランのデザートでブレッド・アンド・バター・プディングを食べたことがあるが、ずいぶん洗練されたデザートになっていて、パンが、カステラとかフルーツケーキみたいになっているので驚いたが(そうか、カステラ/フルーツケーキでブレッド・アンド・バター・プディングをつくれば、ああなるのか)、やはりパンのかたちをのこした、素朴なブレッド・アンド・バター・プディングがいい。実際、家庭の冷蔵庫にある材料でつくれる。とはいえバニラエッセンスがないので*1、それだけは買わないと。それからレーズンも。あとは、パンと、バターと、卵と牛乳と砂糖があればできる。今週、つくろう。

*1:ヴァニラ・エッセンスは、ヴァニラビーンズのかわり。もちろんなくていいのだが、カスタードクリームを作るときには入れるのが定番かも。