英文学会新体制案3


このように全員加入の地区会をつくり、それを評議員選挙の母体とする。しかし地区の活動は極力押さえるため、地区会員が不満に思う、あるいは物足りなさを感ずるかもしれない。


ただ、地区会は、活動しない(ほとんど活動しない)ため、地区会費を取らないので、深刻な批判は出でこないだろうという見通しは立つ。そして、この地区体制は、すでに強調しているように、「支部」活動を阻害するものではなく、また学会としても「支部」活動を積極的に支援するものであり、7つの支部との連携を深め、同じ地域での研究者間の交流とか研究成果の公表については、現在の支部にそれを期待する。もちろん支部活動に参加するには3000円の支部会費を払わねばならない。ただ、これはエクストラの活動なので、支部に入らなくても、りっぱに英文学会員であり、特定の地区会員であることにかわりはない。


こうすることで、「支部」からは、いっぽうで英文学会会員が減るかもしれないが、またいっぽうで、熱心な会員が残る、あるいは熱心な会員が増えることも考えられる。「支部」の活動については、地区会のニューズレターや、英文学会のニューズレターその他で積極的に宣伝し、学会からも、支援する(財政的支援はしない。任意団体になるので)。また現在、七つの支部の間で考えられている支部統合号(これについては次回以降に考える)についても、原則として、これを継続する。


支部」は、任意団体となり、また評議員挙母体ではなくなるから、各地区にひとつある必要はないばかりか、逆に、各地区に、複数の「支部」があってもいいし、さらに地区を横断して作られる「支部」があってもいいことになる。実際、そうなるとよい。


さらに、「支部」の会計は、「支部」で責任をもち、英文学会は「支部」会計にはまったく干渉しない。「支部」は任意団体なのだから、英文学会から、財政面も含めて、制度、組織について干渉は受けない。またさらに、「支部」は、特定の学会として独立してもよくなる。


英文学会というツアーには、学会誌や全国大会での研究発表に参加する、あるいは接するというメインの部分のほかに、オプショナル・ツアーとして、さまざまな地域、分野の「支部」活動があり、関心のおもむくところ、また時間とお金の許す限り、そのオプショナル・ツアーに参加してもよいのということになる。と同時に、参加しなくても、しっかり正規の会員で、投票権その他の権利を失うことはない、というわけである。


つづく