温泉


昨日から北海道にいる。昨年の今頃も北海道にいたのだが、毎晩深夜ホテルで、大泉洋が出ているゆるいバラエティー番組をみて、ああ、北海道にいるのだと実感した。とはいえ、昨年、埼玉県の自宅へ帰って最初にみたテレビコマーシャルが大泉洋の出ている缶コーヒーのそれで、不思議な思いにとらわれたが。彼も全国区なのだ(全国区という言い方は古い)。


本日は温泉。露天風呂があるのだが夜も遅くなったし、まあ24時間やっている展望温泉風呂のほうに行くことにした。なかは高、中、低と、三つの浴槽があって、それぞれ湯の温度が違えてある。


私は子供の頃、自分の家の風呂の温度がいつも高かったこともあってか、高い温度の風呂はけっこう平気なのである。東京で下宿していた頃、東京の銭湯は温度が高いことで有名なのだが、私は、高温が平気だったから、それは苦にならなかった。


今回、誰も入っていない高温のほうに入ってみようかと湯船に手を入れたら、さすがに熱い。高温の湯船のすぐ隣に水風呂があって、この水のなかでゆでだこになった体を冷やすのだろう。さすがにこれは熱いので隣の中温度の浴槽に入った。でも、誰も入っていない高温の風呂に入ってみようかとチャレンジ精神がわいてきたが、まあもう若くないし、あまりの高温に体が変調をきたしてもいけないし、また高温が平気だと見栄を張っているようにも受け取られかねないので、誘惑をしりぞけた。


ちなみに私が入っている中温度の浴槽には誰も入ってこない。みんな低温度の浴槽にはいっている。途中、私が入っている間に二人の男性が浴槽に順に出入りした。彼ら二人が出て行ったあともなお私は浴槽にいた。けっこう平気なのだ。勝ったと思った。なんのこっちゃい。