支部には入会したほうがいい

Xさま


日本英文学会**支部に入会の件、まだ支部に入会されていないことを知り、驚きました。一刻も早く**支部に入ったほうがいいと思います。


というのも日本英文学会は、これからは支部体制になって、会員は、日本を7つの支部にわけた支部会員になり、支部活動を通して、学会の活動に参加するということになします。また学会の執行部も、支部から選出された理事なり評議員から構成されることになるので、支部の執行部を選ぶことで、学会の全体の運営にもかかわることになるのです。


そんなことは、わかっているという声が聞こえてきそうですが、また別の声も聞こえてきそうですが、それはともかく、もう少し確認させてもらうと、この支部体への移行は、まあ文科省が命ぜられて(直接ではなく、法律の改正とか、制度上の問題とかで)、やむをえず進めることになったのですが、大筋は、あなたが知っている人たち、高橋和久前会長(東京大学本郷)、加藤幹夫会長代行(首都大学)、丹治愛前事務局長・現会長(東京大学駒場)が作ったといわれています。べつにこの3人に確かめたわけではないし、ほかにもかかわった人がいてもおかしくないのですが、あるいはこのなかの2人か1人がつくったということもありうるのですが、もちろん、悪いことをしたわけではなく、なにひとつ不正をしたわけでもないので、ここに実名で書くわけです。


2年後に組織を変えるという過大な要求を満たすために、この三人あるいはその他は、私など足元にもおよばぬ知恵と交渉によって、支部体制づくりの準備をすすめたわけで、その功績はたたえられてしかるべきです。反対はあったと思いますし、問題も残しているのですが、しかし、だからといって、彼らが不正をしたわけではなく、未来への基盤を築いたというべきです。


まあ、唯一の問題点というのは、彼らの責任ではないのですが、Tのような奴をのさばらせたことでしょうね。Tは、自分を彼らと同等か、彼ら以上の存在というような口をきいていて、知らない人がいたら、彼らはみんなTの子分かと思うほどです。


この件は、語るほうも聞くほうも不愉快なので、これ以上は、触れませんが、ひとつだけ。これは未確認情報ですが、Tは彼らから、若手の会を任されたのだけれど、会が軌道にのり、また支部の基盤となったときには、身を引くように釘を刺されていたということです。まあ未確認情報ですが。これを、ある人に話したところ、それは未確認情報どころか絶対に嘘だと言われました。Tに任せたら、そのまま引き下がるはずはなく、こうなることはわかっていた。それが彼らにわからないはずはないとのことでしたが。


あなたからのもうひとつの疑問の声は、私が、これほど支部体制に反対していて、なぜ支部に入れというかということだと思います。


支部は、歴史の古い支部から、新たに作られた支部にいたるまで、特徴ある活動をしてきてします。今回、あなたが入ったほうがいい、あるいは入るべきだと私が進めている支部は、前は若手の会と言っていたもので、若い研究者に交流と発表の場を与えるものでした。その活動に文句を言う人はいません。いても、それは活動そのものではなく、活動を仕切っていたTのような人物に対しての批判であっただけで、活動そのものではありません。


また若手といっても、あなたはまぎれもない若手研究者ですが、最近は、高年齢化していた、たとえば40歳代というのは、昔では中堅でしたが、いまではまだ若手といっても過言ではありません。したがって若手研究者の寿命は長い。またそうした長い若手研究者としての活動が、今後の研究者としての活動を左右するわけですから、若手研究者間の交流とか若手研究者として互いに切磋琢磨することは重要かつ必要なのです。


だから、おまえは支部をぶっつぶそうとしている、おまえは偽善者かという声が、聞こえてきそうですが、誤解のないように言っておくと、私は支部にも支部活動にも反対していません。支部体制には問題が多いので、支部体制をぶっつぶそうと思っているだけで、支部活動を否定はしません。むしろ支援したくらいです。


いまの支部体制は問題があります。ただし、その問題が解決すれば、私は支部体制に反対はしません。たぶん問題は解決しません。そのため支部体制はぶっつぶしかないと思いますが、支部は存続してほしいと思います。ですから支部体制がなくなっても、支部は存続する可能性はたかい。


私は、支部体制が消滅したら、自分がいま属している関東支部をやめますが、若いあなたは、**支部に入り、支部体制が消滅しても、**支部にいつづけるほうがいいでしょう。そのほうが、あなたにとってメリットになるのです。


私のように、支部であれ、学会であれ、もう活動もしない老人は、あとはだただ原則論を振りかざして、制度上の不合理をつくことしかありません。不合理を許せないのですが、あなたのように若い研究者には、支部あるいは支部活動が必要であり、原則論とは関係なく、支部に所属すべきです。たとえあなたがこれから所属しようとする**支部が、関東支部のように、Tを中心とした新興宗教団体みたいだと悪口を言われても(まあ**支部はそんなことはないのですが)、それでも、支部に入るべきなのです。それがあなただけでなく、若い人たちに、私が心から勧めることなのです。