Call me a taxi.

昨日、午後10時30分頃だったか、正確な時間は覚えていないが、TBSテレビ「情報7days ニュースキャスター」を見ていたら、安住キャスターがなにやら謝罪をしている。途中から見たのでよくわからなかったのだが、翌日の新聞でわかった。TBS系の情報番組「情報7days ニュースキャスター」の11日の放送で、TBS側が大阪府道の清掃業者に通常とは異なる作業を依頼し、国と地方の「二重行政の無駄」と報道していたこと、それが国土交通省近畿地方整備局から「事実誤認」と指摘を受けたとのことで、25日に番組で「誤解を与えかねない表現だった」と謝罪したとのことだった。


しかし大阪府道の清掃業者に通常とは異なる作業を依頼し、国と地方の「二重行政の無駄」と報道していたというのは、事実誤認ではなく(もしそうなら罪は軽い。誤認は悪気があってのことではないので)、事実捏造ではないのか。実は安住キャスターの謝罪を途中から聞いていても、これはやらせ報道ではないか、それをこんなに淡々と話していていいのかと疑問をもった。本来なら社長が出てきてお詫びすることではないか。日テレのときのように社長が辞任に追い込まれてもしかたがないことではないか。


ただ、この件は、よくわからないこともあるので、これ以上、コメントは避けるが、そのあとのビートたけしの三面記事コーナーで、野球選手の珍発言、暴言を紹介していて、こういうときにお約束の長嶋監督の発言が紹介されていた。


そのなかの一つに私は目を耳を疑った。ビートたけしばボードを使って説明したので、聞き間違いでないのだが、長嶋監督が外国のホテルでボーイに“Call me taxi”と言ったというのだ。「タクシーを呼んでくれ」というつもりが、これでは「私のことをタクシーと呼べ」という意味になって、なにがなんだかわかならない、いつもの監督の珍発言ということになった。はあ?


当たり前の単純なことでも、それを間違われると、一瞬こちらの自信もゆらいでしまう。学生などが、簡単な英単語の発音をまちがえたり、簡単な英単語の意味を間違えたりすると、急に自信がなくなって、自分でも、どうだったかわからなくなることはよくある。それと同じで、「タクシーを呼んでくれ」という英語はCall me taxiで問題ないのだが、急に自信がなくなった私は手元にあった電子辞書で確認した。まあ確認するまでもなく、Call me a taxiと冠詞のaが必要だが、実際の会話では外国でCall me taxiといえば通ずるはずだ。


電子辞書ではジーニアス大英和にCall me a taxi. =Call a taxi for me.「タクシーを呼んでください」という例文がきちんとはいっている。いったいどこのバカが、“Call me taxi”という英語を聞いて、「私のことをタクシーと呼んでくれ」と間違うのだ。もし長嶋監督が“Call me taxi”と言ったのなら、それは正しい英語であって、それを「私のことをタクシーと呼んでくれ」と言い間違ったと紹介されたら、監督だっていい迷惑である。


まあ責任はビートたけしにあるのではなく、こうしたネタを考えた放送作家にあるのだろうが、しかし、そこにはキャスターをはじめ、ゲストもいるのに、誰も、その場ですぐに、これが正しい英語であることを指摘できなかったこと、またビートたけしの説明がまちがったことを指摘できないというのは、ほんとうになさけないぞ。彼らの英語力はその程度か。


事情があって、そのあと、この番組も最後までみることができなかったので、あとで番組内で訂正が入ったり、視聴者から指摘があったかもしれないが、それは知らない。ただ、それにしても、そんなまちがったネタを事前にチェックできなかったというのは、この番組のお粗末ぶりを露呈しているし、事実捏造も含めて、この番組は打ち切りにしたほうがいいのではないか。