State of Play (英文学会編2)


侮辱発言


丹治愛、冨山太佳夫、加藤光也を、私はブッシュ、ラムズフェルド、チェイニーの三悪人とも三人組とも呼ぼうかと思うのだが、まあ彼らはそれほど偉い人間でもないので、歴史上の人物に言い換えることはやめる。また本人たちはよいことをしていると思っているようだから、これからも実名で述べるが、彼ら三人(丹治、冨山、加藤)は、私が会長時代に行った支部体制への疑問、支部体制作りの減速化に対して、危機意識をもったらしく、事務局長時代に、支部体制作りに大いに貢献した丹治愛が会長をなったことを契機として、なりふりかまわぬかたちで、みっともない巻き返しを図りにきた。


そこには加藤光也までもが加わった。加藤光也は、今回、監事として評議委員会・大学代表会議に出席していた。監事は、毎年、学会の前に会計監査をすることになっていて、その年の学会を開催する支部と、翌年に学会を開催する支部から、監事を選ぶことになった。これまでは確か、大学代表から選んだ。今回、加藤光也が、関東支部から選ばれた監事となった(加藤が監事になったことも陰謀の臭いがするが、まあ確かなことはわからない)。


加藤光也は、監事(ふたりいる)のひとりとして、会議で、発言した。私も記憶が定かでないが、監事は、会計監査について、意見を述べることはできる。しかしプロの司法書士にも監査をしてもらっているので、事務局が用意した収支報告に基本的に問題はない。そのため監事はとくに発言しないことが多いのだが、今回、加藤光也は会計報告についてコメントしただけでなく、支部体制のあり方についてまでコメントしたのだ。監事が、学会の運営について、立ち入った発言をしたことは、すくなくとも私の経験でははじめてである。それほど三人組みは追い詰められていたことになる。


加藤光也の発言で絶対に許せないことがある。加藤光也は、彼が会長代行をしていた頃に決めた支部体制づくりへにむけて、いつどのような会議をしたのかを報告したが、私の会長時代については何も把握していなくて、空白の2年間がある。そして私がニューズレターに書いた、支部体制づくりへ疑問を投げかける文章を読んで憤慨したようだ。つまり私が彼ら三人組のぱしりとなって、支部体制作りを進めるかと思ったら、こともあろうに疑問や批判を投げかけてきたことに驚き憤慨したのである*1。なんであれ批判なり問題提起を考慮する心の余裕もないということは、それだけで支部体制がきわめてあやういものであることを証明しているようなものである。そして加藤光也は何と言ったかと思うと、私がニューズレターに書いた文章を「なにか虫の居所が悪かったのか、こんなことを書いている」と評したのだ。


まず、これは支部体制の問題点を突いた文章で、暗黙の結論は、支部体制はうまくいけばいいのだが、問題がありすぎるので、やめたほうがいいのではないかということだった。これを「虫の居所が悪い」文章というのは、私が書いた内容ならびに私に対する侮辱発言である。内容は問題点を事細かに指摘している。それを「虫の居所が悪い」とくくるのは、内容を全く無視し、内容を侮辱する悪辣な発言以外のなにものでもない。そして第二点。これは会長である人間が書いた文章であって、重みが全然違う。だからこそ、彼ら三人組はあわてたのだろうが、会長が書いた文章を虫の居所が悪いというのは、会長そのものに対する完全な侮辱発言である。


私は、自分が会長だったことを威張るつもりなど全くないが、会長という職務は、学会のなかで責任を負い、またそれだけその発言は重みを持つはずである。そうでなければ会長であることの意味がない。しかし、その会長が問題提起をし、厳重注意をしている文章を取るにたらぬ文章と切り捨てることは、完全な侮辱であり、また彼らは、会長に敬意を表するどころか、会長など屑同然という傲慢なエリート意識の固まりである。しかも、彼らが自分たちのしていることが、批判にもろいことをみずから認めたかっこうになる。


加藤光也は一見、温厚そうな物腰や言動でありながら、批判したり反論したりする人間を許そうとしない傲慢さを隠し持っていることが、今回の発言からよくわかった。人間、相手を侮蔑したら、その相手から侮蔑される覚悟ができていないといけない。侮辱された私はもう怖いものはない。今度はこちらから、加藤光也のことをSmiling Villain*2と呼ばせてもらう。

*1:誤解のないように述べておくと、私は、全執行部の決めた支部体制計画を推進するという約束を守っている。守っているが、支部体制の実態を知れば知るほど、あまりに矛盾と問題点が多いので危機意識を抱き、ことあるごとに問題提起をすることにした。私が長期政権であったなら、支部体制を根本から見直す作業ができたのだが、旧体制最後の短期政権なので、それはできなかった。

*2:出典は『ハムレット』第1幕第5場。