Day 4

1


本日は、最初の教室にもどる。授業は午前中、なんとか順調に終わる。


休憩時間、昼休み、近くの讃岐うどんの店に連れて行ってもらったあと、控室にわりあてられている部屋に帰って、つぎの授業がはじまるまで休憩していると、部屋のドアが開いて、学生が数人入ってきた。


私は、ちょっと驚いたが、学生が質問でもしにきたのか、あるいはなにか伝言でももってきたのかと思った。まあ、それ以外の可能性は、とっさにおもいつくことはなったので。なにか用ですかと尋ねる私に対して、学生は、これからゼミがあるのでと答える。え、ゼミ、どこで、この部屋で。それは聞いてないぞ。ちょっと待ってといって、英文研究室の事務室に行く。事務室も事情を把握していなくて、確認にはしる。


英文研究室からは、申しわけないが、部屋をかわってくれないかと、荷物は、事務室においてもらっていいからという。


荷物?と思うかもしれないが、本日は、手荷物を全部、大学の部屋にもってきている。宿泊場所の学士会館においておけばいいのにと思うかもしれないが、本日は、学士会館のべつの部屋に泊まることになるので、いったんチェックアウトして、午後にべつの部屋にチェックインすることになっている。


そのため荷物は全部もって移動している。この控室に荷物が全部来ている。ゼミは90分くらいで終わるはずだからと、英文事務室に一時的に置かしてもらう。だが、その私が控え室に使っている部屋は、午後じゅうずっと学生がいて、使えなかった。


どういうことかというと、控室に割り当てられたのは、亡くなられたN先生が使われていた部屋で、その後、演習室になった。集中講義期間中は、授業も終わったら演習に使うこともないだろうと、英文科では、私の控え室に割り当てたようだ。でも、その部屋を演習室として使う授業があった。たぶん事務に申請して、ほかの授業やゼミとバッティングしていなかったので、事務も許可した可能性がある。いっぽう、英文科では、そこで授業があるかどうかは把握していない。どうしてこうなるかというと、英文科は、この部屋の鍵をもっていて、いつでも開け閉めができて部屋を管理できる。英文科直轄の部屋ではなく、一般の演習室になったいまも、英文科が自由に使える部屋という意識があったのかもしれないが、詳しいことはわからない。


ちなみに、集中講義に関係で変更になったこと。

1)前日、学士会館の部屋に泊まる予定が、部屋が満室ということで、急きょ、西条駅東横インにかわったこと。
2)学士会館の同じ部屋にとまりつづけることができると思ったら、土曜日から月曜日までは同じ部屋。つぎに火曜日だけは別の部屋となった。
3)教室も土曜日と日曜日に使った部屋が、月曜日には変更になった。そして火曜日にはもとの部屋にもどった。水曜日にも教室が変更になりそうだったのだが、それはなくなった。

土壇場の変更ばかりだが、教室に関しては、なかなかいろいろな授業で、やりくりはたいへんだろうと思う。そこでどの授業でも、集中講義期間中に部屋の変更を余儀なくされるのだろうと思い。学士会館については、これは泊まる期日がわかっているのだから、最初から予約しておけばいいのだが、たぶん、いつから予約できるかによるし、今回は昨年の12月に決まったものなので、まあ1年をきっている。先に予約されたところが優先されたのだろうと思うから、これは仕方がない。しかし、前日に泊まる部屋がなくて満室というのは、もっと早くわかっていたら、前日に広島市に泊まり、市内観光、宮島観光にも行けたのだが、まあ、観光旅行に来ているわけではないので、この件は無視しよう。


ちなみになぜ土曜日から集中講義を始めるのか。先生の希望なのかと学生から言われた。いや、希望ではない。月曜日から5日間でいですと、希望にもならない希望をだしておいたら、では土曜日からはじめると、土曜日と日曜日は、教室の確保が楽だからと事務からいわれたのだが、それでいいかと英文科から言われたので、日程などで、私のほうに問題はなかったので了承した。


でも土曜日、日曜日は事務が休みで、もし火事にでもなったら、おまえの責任になるぞと同僚からは言われた。あるいは英文科の先生からは、陸の孤島で暮らしている学生にとっては、土曜日も日曜日もなく、早く集中講義が終わって、夏休みになれば、それでいいのだとも言われたような、言われなかったような。ただし、成績提出の締め切りが8月20日くらいで、それにあわせて、こちらでレポートを読む機関もあわせると、締切は8月13日頃になる。どうしてこんなに早いのかよくわからないのだが、まあ、大学の事情にもよるのだろう。


なお本日の授業の最後には『ダイ・ハード』の冒頭をみせた。マックレーン刑事がビルに入り、いよいよテロリストたちが侵入してくるところまでなのだが、この映画について、媒介問題をすでに話してプリントも配っているので、簡単にそれについて触れた。


そして授業後、英文科の事務室から荷物を引き取り、学士会館の新しい部屋へ。荷物の持ち運びは疲れる。


2


本日は、院生たちが歓迎会を開いてくれるというので、四万十という店に行く。外から見ると窓がない居酒屋でちょっとびびるが、中は、奇麗な店で安心した。とはいえ、それにしても、昼は讃岐うどんの店、夜は高知料理の店と、広島県の人は、グルメ的に四国にあこがれがあるのだろうか。不思議だ。


8人が女性で、男性が私ともうひとり熱心な2年生の男子学生がいたので、女性が多いグループなのだが、端っこに座っている女性に対して、べつのグループにいたへんな中年男がからんできた。「わたしは酒に酔ってからんでいるわけではない」といいながら、からんでいるのだが、ただ言っていることの内容がよくわからない。あなたたち広島大学の学生が飲んでさわぐと、わたしなんか迷惑してきたのだ」という。ちかっていうが、このグループは、和気あいあいと酒を飲んでいるというか、酒を飲んでいる院生はそんなにいないし、大声をはりあげたり、バカ騒ぎをしてるのでは全くない。とはいえ、このくそ親爺、なにをからんでくるのか、ほんとうによくわからない。また酒に酔って大声で話しかけるというのではなく、物静かに語りかけてくるので、とにかく全員がとまどった。そのうちに、その中年男の仲間の男性が、その男を、彼が本来いたグループのほうに、ひっぱっていき、その男も何事もなかったように、もといた席にもどった。しかし、おまえの仲間が、別グループで迷惑をかけたのだから、一言すみませんくらい謝れ。東広島には、広島大学関係者以外に、クズがいるということだろう。あるいは病気の男性だったのかもしれない。それなら、まあしかたがないが。


周囲にいた院生の話を聞くと、その男は、医療センターで働いているとかなんとか言っていた。すると学生が酒に酔って、前後不覚になって運び込まれる先がそこだから、そこの医師か職員で、急性アルコール中毒の学生の処理で、忙しいことがあって、それで、酒席にからんできているのか。ただそれにしても、わたしたちは騒いでいない。どうしたのだろうか。もっとその中年男がからんできたら、険悪な雰囲気になっていたかもしれないが、同時に、その男、悪人面をしていない。みるからに凶悪な悪人だったら、ビビるのだが、そいうことはない。誰かが呼び寄せたのだろうか。


ただし、そのあとは、何事もなく、話もすすんで、だんだんとクィア話でもりあがることになった。授業で扱ったせいもあるが、クィア系の話は、女子学生・院生は結構好きである。もちろんこういうことに詳しい院生もいるのだが。このもりあがりのなか、2時間がすぎたので、帰ることになった。こういうときに、あなたがの話はエロすぎると、へんなくそクズ馬鹿オヤジに絡まれても、文句は言えないのだが、そんなときに限って、そういうKYな馬鹿はいなくなっている。


付録:


なお帰ってから、風呂に入ったのだが、浴槽で体をねじったときに、筋が違った。やはり睡眠不足で疲れているのだろうか。本日、テレビでの星占いは絶好調に近いよさだったのだが、どうも星占いとは異なり、本日は異変がつづく。実は、このあと、明日の朝食のために、コンビニに買い出しに出かけた。それはいいのだが帰ってきていると、学士会館の入り口が閉まっている。そこで入り口横のスリットに、部屋の鍵のかわりになっているカードを入れると、ドアのロックがはずれ、中に入れる。そこまではよかったのだが、カードを入れても、ランプが赤くつくだけで、ロックがはずれない。やりかたがまちがったのかと何度も試みた。数えたわけではないが、数回ではなく、10回から20回の間、試みたとおもう。このぶんだと、ドアが開けなくて一晩中締め出しをくらってしまう。


しかたがないのでインターホンで管理人を呼び出すことにした。スリットにカードを入れたのにもかかわらずドアのロックがはずれないのですがとインターホン越しに話そうと思ったら、話す前に、はい、いますぐ行きますと応答があって、管理人が出てきた。


管理人はドアを開けて、顔を出し、その手に持っているカードをそこに入れてください。そうすればドアが開きますからといわれ、カードを入れると、それまで赤い光しかつかなったのが、今度は緑色の光を発している。さっきまでカードを入れても開かなかったとか、たぶんドアがへんなふうにロックされているのではないかとか、私も馬鹿じゃないから、カードをここに入れればロックがはずれることはわかると、いろいろ話しておきたいこともあったが、もう面倒なので、ありがとうございますとだけ言って部屋にもどった。


本日の驚き まとめ1)控室に突然学生が。控室がゼミで使われることを知らなかった。


2)飲み屋でへんな男がからんできた。


3)浴槽で私がおぼれそうになる。


4)学士会館のドアのロックがはずれなかった。まあ、これくらいですんでよかった。最後に本日のDVDを。だが気づくと終わっていた。見ながら眠ってしまったようだ。やっぱり呪われている。


5)DVDを見ながら寝てしまい、気づくと終わっていた。