その男、副署長


時事通信による2月16日付けの配信のニュース

検察審査会の起訴議決を受け、元兵庫県警明石署副署長の強制起訴が決まった明石歩道橋事故で、検察官役を務める指定弁護士が、元副署長らに対する取り調べなどの過程を全面的に可視化する意向であることが16日、分かった。

明石歩道橋の事故は、悲惨な事故で、そこで警備していた警察側の責任が問われないというのは大きな問題で、検察審査会による不起訴不当の議決によって、強制起訴が決まり、当時の副署長らが訴えられていた事件だが、検察側は不起訴正等の立場だから、一切協力せず、検察官も弁護士がすることになり、たいへんな作業のようだ。


まあ警察と検察側による責任逃れの最たるもので、小沢一郎民主党幹事長に対する検察特捜班の取調べが、一部で強く批判されているようだが、検察なんてろくでもないことは、この明石事件の無責任ぶりからもよくわかる。しかし、さらに忘れてならないのは、今回の小沢一郎取調べに際して、検察側がリークしたろくでもない情報を、それこそ垂れ流したメディアの対応も批判されているが、明石事件でも、メディアに責任はなかったのか。


忘れもしないが、事件が報道されたとき、責任逃れに走る警察側は、満員電車状態になった歩道橋上で、一部の若者が列を乱し、群集の肩の上の乗ったりして前に進もうとしたため、その無謀な行為が事故の引き金になったという情報を警察は垂れ流し、メディアもそれを後追いしたことは、いまも記憶に新しい。実際、それらしい映像も流されたように記憶しているが、それは事故が起こってからの混乱した状況の映像で、事故前のことではなかったと、これは記憶違いかもしれないが、私はとにかくそう記憶している。


メディアも、副署長が告発されたことを他人事のように報道するのではなくて、みずからの責任と過誤を明白にして悔い改めるべきだろう。まあ、むりだろうが。