Die or Die Hard:ロースマリーの香り


『お試しかっ2時間スペシャル!―道の駅で1位を当てなきゃ進めまテン〜千葉県南房編』(関東ではテレビ朝日夜7時より)をぼんやり見ていたら、ローズマリー公園がでてきて、そこでのレストランの人気トップが「ローズマリーヒップソフト」で、それは美味しそうにみえたのだが(やはり旅先の観光地で食べるのはソフトクリームですよ。必ず食べる、私は)、同時にはじめて知る「ローズマリー公園」の映像を興味をもって見た。あれ、これって……


これって、昔、房総半島にあったシェイクスピアのテーマパークじゃないか――行ったことはないけれど。やっぱりつぶれて、ロースマリー公園に衣替えして再出発したのか。まあ、こちらのほうが、楽しそうというか、上品そうな公園で、いいんじゃないか。シェイクスピアというのは、演劇関係者、あるいは専門家は別にして、一般にそんなに人気があるとは思えない。演劇、文学、英国文学・英国文化に関心がある人以外に、シェイクスピアに関心がある人はいない。それどころか憎まれている可能性もある。世間一般ではシェイクスピアを愛している人よりも、憎んでいる人(理由はさまざまで、理由すらない場合もあるが)のほうが多いだろう。


だからそんな憎まれているシェイクスピアをふフューチャーしたテーマ・パークなんて、人が来るわけがない。それどころか、そんなものを作れば、もっと憎まれるだけで、とにかくそんな馬鹿なものは作らないほうがいいと、企画についての噂を聞いたときに思った。誰が騙したか、誰が騙されたのか、わからないが、結局、できてしまった。いまとなれば、早くなくなればよいと願うしかなくなったが、どうやら、とうというなくなったようだ。これはめでたいことだ。念のため、ネットで調べてみると――

丸山町振興公社のサイトより

ローズマリー公園は、イギリスの風が香る公園。シェイクスピア・カントリー・パーク、ローズマリーガーデン、リバーサイドプラザの3つの公園を中心に、和泉流宗家記念館、丸山交流・体験センター、ときめきプラザ農産物直売所などの施設が点在する“道の駅ローズマリー公園”。文豪シェイクスピアの時代と作品にふれる。ハーブの香りと四季折々の草花に戯れる。交流体験センターでは田舎の楽しさ豊かさを知る。ちょっと異国へ旅気分。ここには様々な楽しみがある。

とあって、シェイクスピア・カントリー・パークなくなっていないじゃん。


でもまあ、ローズマリー公園は家族連れでいってもいいかもしれないところだ。ただシェイクスピア・パークは、これで、和泉流宗家記念館とともに、なくなることになく、ずっと嫌われ者でいることだろう。