ミレニアム2


2012年にはいまの東横線副都心線とがつながって、私の住んでいる埼玉県和光市から、横浜の元町・中華街まで地下鉄の直通便が走ることになる。こう話すと、私の妹は、なぜ和光市の住民だけに、そんな恩恵をもらたすのか、理解できないという。


和光市の住民に恩恵をもらたすという観点からみれば、たしかに理解できないことだが、副都心線東横線がつながることで、渋谷だけではなく、新宿や、池袋からでも、中華街に乗り換えなしで行けるわけで便利になるし、横浜方面からも新宿、池袋に楽に行ければ便利になる。和光市にはたまたま地下鉄の基地があるので、そこが始発駅になるだけで、和光市の住民に便利なようにという意図はまったくないと思うと、語ることにしている。


私の言っていることは正しいと思うのだが、しかし映画『ミレニアム2』と『ミレニアム3』を渋谷のシネマライズのほかに、ワーナーマイカル板橋でも上映するというのは、私を含む、沿線住民に恩恵を施そうという意図であることはまちがない。和光市から副都心線で渋谷まで直通でいってもいいけれども、シネマライズまで歩くし、それにくらべたらワーナーマイカル板橋は近い。和光市から駅三つ。


しかし、本日、『ミレニアム2』を見てきた感想をいえば、どうも、ワーナーマイカル板橋で、2と3を一挙に見れるというのは、なにも和光市やその周辺住民に恩恵をほどこそうという意図ではないようだ。おそらくそれを恩恵と思っている人たちは、ほとんどいないだろう。


映画館でチケットを購入するとき、『ミレニアム・ツー』と言ったら聞き返された。『ベック』のチケットを求める人たちに並んで、私だけが『ミレニアム』と言ったのだし、私は活舌が悪いことは自覚しているので、あまり気にしなかったが、売店でパンフレットを求めたときも、店員が『ミレニアム』がわからず、ほかの店員に聞く始末。まあワーナーマイカル板橋で『ミレニアム』を見よという変な奴は、私くらいだろうから。しょうがないか(渋谷のシネマライズでは、いっぱい人が入っているだろうが)。


実際、上映場所では、観客が私を含めて4名(私よりも高齢の老人の男性2名と若い女性1名)。さらにチケットを買うとき、「この二つのシートだけ埋まっているのですが、あとは全部開いています」と言われ、適当に席を選んだのだが、その埋まっている二つの席、映画が終わる最後まで埋まらず。チケットを購入しても来なかったのか。(つづく)