カレーライス

14日木曜日放送の『秘密のケンミンショー』(日本テレビ)で、カレーライスの境界がどこにあるかを決めていた。関西から以西は、カレーライスは牛肉カレーライスが定番で、東日本では豚肉カレーが定番のようだが、どこがその境界線かを調査したのである。


三重県まで牛肉カレーがメジャーだったのが、名古屋市になると豚肉カレーがメジャーになる。私自身、名古屋市で生まれ育ったので、カレーライスといえば、子供の頃から豚肉カレー。いまでも、自分で作るときは、豚肉カレーがふうつ(まあ時にはチキンカレーもつくることがある――チキンカレーの最後にココナッツミルクを入れると、あっというまにタイ風カレーに変身する。なお牛肉と言うと、自分で作るときは、ハヤシライス、すき焼き、肉じゃがに使い、カレーには使わない。)。


となると三重県と愛知県の県境がカレーライスの境界になるとして、番組が目をつけたのが、両県の境にある川。木曽川をはさんで愛知県側にある三重県桑名郡木曽岬町(「きそざきちょう」と読む)では、豚カレーライスが優勢なので、ならば木曽側を挟んで三重県側の長島町はどうかと調査をしたら、ここは実に見事に、牛肉カレーと豚肉カレーとが半々にわかれ、長島町が東西カレーライスの境界として認定された。長島町で東西文化が出会っていることが確認された。


ちなみに私の先祖の墓というか私の両親の墓も、その長島町の隣の木曽岬町にある。同じ三重県でも、長島町は桑名市内にあり、木曽岬町桑名郡とただの郡扱いと、差がつけられているし、木曽崎のひとたちは、買い物に行くにも名古屋市に出かけることが多く(実際、近鉄弥富駅からだと、準急(たぶん急行は止まらない)で15分か、16分で名古屋駅なので、近いといえば近い。高速道路もよく利用されている)、豚肉カレーのみならず、他の面でも、愛知文化圏、いや名古屋文化圏である。


だったら、木曽岬町は、愛知県にしたらどうだろうか。実際、木曽岬のひとたちも愛知県や名古屋市のほうに愛着が深いだろうし、カレーライスも豚カレーだし、名古屋出身の私が、先祖の墓が三重県にあるという、まぎらわしいことをいわなくてもすむので。